2014年1月2日木曜日

「過去20年で日本の誇りがV字回復」東南アジア市民は日本人をどう見ているか?

あけましておめでとうございます。

今朝、日経新聞で目に付いた記事があります。
「日本人の誇り、 20年間で上昇」です。
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFE0600I_X11C13A2970M00/?df=2&dg=1

博報堂生活文化研究所の全国男女への調査で、日本人の「義理堅い」や「人情味がある」などで1992年より上昇が見られたと言う調査結果です。
また、近年では「国民としてまとまりがある」「国民の勤勉・才能」も上昇傾向にあります。

右側のピンク色が上昇、水色が下降を表す
また「日本文化が守られ」「世界から日本がより愛されるようになり」「日本人は良い方向に向かっている」との傾向もあります。
2013年、東京オリンピック開催決定、富士山の世界遺産登録、日本食の無形文化遺産登録、外国人観光客1000万人初突破などの良い結果に代表されるように、ようやく失われた20年から脱却してきたのだと思えます。



▼東南アジア人にも言われる日本人の美点

近年、東南アジア諸国を回っても、驚くことがあります。
タクシーの運転手や、友人、老人達と話をするとほぼ同じ意見をいただくのです。

「なぜ日本人は、自分たちのことでは無いのに戦争の話になるとペコペコしたりすみませんと言ったりするのか?」(シンガポール30代女性)
「日本が悪いと言うなら、アジアで植民地支配を続けていたイギリス・フランス・オランダや、中国共産党はどうなるのか?」(マレーシア20代女性)
「同じアジアである小さな島国日本が、強大な欧米諸国と戦い・勝ち、有色人種が白人とも渡り合えるのだと言う事実に驚きと興奮を覚えた」(マレーシア80代男性)
「戦争で負けた後、驚異的な復興を遂げ、自動車や添加製品としてサブカルチャーなど素晴らしい高い製品を生み出し世界第二位の経済大国になった」(インドネシア30代男性)
「日本は色があり美しい。春には桜が、秋には紅葉が、冬には真っ白な雪景色。道にはゴミが落ちていなく、 人々は親切で公共の場所でもマナーが良い」(タイ30代女性)

東南アジアの人々は戦時中から同じアジア人として日本の歴史を見続け、日本製品を通して努力、まじめさ、そして今訪日観光を通して日本と言う国の美しさ、質の高さに驚き、その有り難さを私たちより知っているのです。

私たち日本人自身は、これら日本の美点を堂々と自身の言葉で言えるでしょうか?

中国韓国以外のアジア諸国の親日度は、8割を超える (C)アウンコンサルティング 10カ国親日度調査より


▼東南アジア市民へ一歩も二歩も先の幸せをプロデュースできるのが、日本人の仕事

発展途上である東南アジア諸国に対して、このように信頼されている先進国民たる私たち日本人ができることなんでしょうか? ますます発展するASEAN諸国では、急激に増える交通量、流通量、情報量に於ける弊害が多発しています。例えば交通量に対しては空気が汚れ、流通量が多くなると粗悪品が増え、情報量が増えると何が本当か嘘か分かりにくくなります。ですから日本が環境に配慮した技術を提携し、価格だけでは無い商品価値があることを教育し、間違った情報に踊らされることもとなり、個人情報が悪用されることのない情報社会を作るなど東南アジア諸国の人々が経済発展に際してより安全に安心して暮らせる社会を作るお手伝いができるのです。これはすでに東南アジア諸国に多く進出している中国韓国にはできません。そして距離的、インフラにおいてアメリカにも難しく、東南アジアと距離的も近く尊敬され、有効関係にある世界で最も安心安全な日本がお手伝いさせていただくべきです。

ですから日本の企業政府が提案をするサービス、商品、政策などはプロダクトアウト、つまりこちらが考えたものを提案する形でもいいと思うのです。もちろん、相手の市場を知った上でこれがいいと思ったものを提案して東南アジア市場を引っ張ってきて言う考え方ができるのではないでしょうか。

ただ気をつけなければならないのは「相手を知る」ということ、「主役は市民である」ことです。ASEAN諸国は一枚岩ではなく、それぞれの国の中にも数百の少数民族とローカルピープル、インド系など多種多様な民族が存在し、さらにイスラム教、仏教、ヒンドゥー教など様々な宗教と宗派が存在しています。そして昨今タイやマレーシアに見られるような政党間と市民による闘争のように、そこに政治による価値観が加わることも忘れといけません

東南アジアの友人、日本は幸いにも宗教に於いては強い闘争もなく、政治の安定している方だといえます。何よりも東南アジア市民の人々の8割以上が日本を好意的に捉えていると言う事実があります。それは先に述べた通りここ数年で出来上がった好感ではなく、実際戦後の日本の復興、発展する力を見てアジア市民が驚き感動し、熟成されてきたものなのです。


▼自国の歴史と文化を学び直そう
敷島(しきしま)の やまと心を人問はば 朝日に匂ふ 山桜花    写真(C)fezman

以上のように、日本人自身が今一度学び思い出さなければいけないもの、それは「日本人としての誇り」です。起こるとはどこから生まれてくるのでしょうか?それは日本と世界の歴史を知ることであり、日本が数千年の間育んできた文化を学び実践することです。
昨今、残念ながら保身だけを考えて、日本人の誇りと歴史を否定するような言動をする人やメディアがいます。しかし先の言葉を直接、度重なり言われたことで、私は東南アジア市民から日本がどれだけ素晴らしく、尊敬されているのかを逆に思い出させてもらいました。

英語を学ぶ前に、共にに日本の歴史を学びましょう。
先人たちが何に立ち向かい、何を克服し、今の豊かで尊敬される日本があるのかを共に思い出しましょう。

日本人である自分が何者であるかが分かってこそ、他文化を持つ人々とコミニケーションできるのだと思うのです。
(高橋学)

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